付点音符を身につけるリズム倍増ゆっくり練習
楽譜によくある付点音符のリズムについてです。出来る人は出来るけど、出来ない人はなかなか出来ない。一体こいつは何なんだ、その付点を取っちまおうか、そんな悩ましい付点音符ですが、あることをすれば簡単に習得できます。以下は付点音符のギター演奏です。
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付点音符の意味
付点音符はオタマジャクシや白丸などにチョコンとホクロのように黒い点がついている音符です。このホクロが無ければ普通の音符なのですが、ホクロがついているだけで途端にややこしくなります。何せそれまで1、2、3と数えてた所へ、1、2いい、あ、あれ?さ、3?みたいになってわけが分からなくなります。何とか耳コピーでその場はしのげても、新しい曲になった途端またホクロが出やがったああ、と楽譜を涙で濡らすことになります。
一体このホクロは誰が何のためにつけたのでしょう。これが出てきた瞬間、それまで順調に進んでいた練習も止まってしまい、もういやだああと楽譜を放り投げてベッドに顔を埋めたくなります。こんなホクロさえ無ければ、楽しく練習していたはずなのです。
しかしこんなホクロですが、ちゃんと意味を持っているのです。そのホクロがついた音符の長さを1.5倍にするという素晴らしい意味を持っているのです。それによりリズムに変化が生まれ、曲の表現をしているのです。
しかしなぜホクロがついただけでこうもややこしくなるのでしょう。それまで素直だった音符たちが、途端に意地悪なやつに見えてきます。その秘密は1.5倍という数字にあるのです。
リズム中の1.5の数え方
音楽を練習するとき、多くは4拍子、たまに3拍子や2拍子などですが、これらはどのように数えるのでしょう。もちろん1、2、3、4、1、2、3、4と数えて行くと思います。この数字をよく見てみてください。目が悪くならない程度に、ディスプレイに穴が開くほどよく見てみてください。
お気づきになりましたでしょうか。そう、付点音符の1.5という数字は無いのです。もちろん付点四分音符なら1.5、付点八分音符なら0.75ですが、それらが1、2、3、4のリズムに存在しないのです。
そもそも1、2、3、4という数え方は正しいのでしょうか。ワンツースリーフォーでもハイハイハイハイでもそうですが、とにかく4という数字で良いのでしょうか。実を言えば、4にとらわれる必要なんて無いのです。
リズム倍増ゆっくり練習
試しに1、2、3、4をワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトと数えてみましょう。この時1をワンツー、2をスリーフォー、3をファイブシックス、4をセブンエイトと数えるのです。つまり4分割していたのを8分割にして、リズムを倍増させたわけです。
例えば全て四分音符のドレミファソラシドがあったとします。これを演奏する時、普通は1、2、3、4、1、2、3、4と数えながらドレミファソラシドを1つずつ弾いていくわけです。これが通常のリズムですが、これをリズム倍増させるとどうなるでしょう。
「ド」をワンツー、「レ」をスリーフォー、「ミ」をファイブシックス、「ファ」をセブンエイト、
さらに「ソ」をワンツー、「ラ」をスリーフォー、「シ」をファイブシックス、「ド」をセブンエイトとするわけです。つまりワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイト、ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトと数えながらドレミファソラシドを弾くわけです。
さてこれで何が変わったのでしょう。リズムが倍増したことで余計にややこしくなったと感じる方もおられるかも知れません。しかしこれで付点音符に対抗する準備が出来たのです。
付点四分音符は1.5ですが、これは1、2、3、4に存在しません。しかしワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトならどうでしょう。ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトを数字にすると0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0となります。なんと付点四分音符が入ってきました。
つまり付点四分音符は1、2、3、4に存在しませんが、ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトには存在するのです。そのためワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトと数えながら弾けば自然と付点四分音符のリズムが身につくのです。
さて上記は付点四分音符の話でしたが、これはもちろん他の付点にも応用がききます。とにかくリズムを分割することで、あらゆる付点音符に対応できるのです。これで付点音符は怖くなくなりました。
なお歌の場合はワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトと声に出せませんので、代わりに手拍子で行うと良いでしょう。細かくゆっくりリズムを刻むことで、必ず付点音符を身につけることが出来ます。
というわけで付点音符に関する話でした。ぜひ習得して付点音符マスターになって、音楽を楽しんでいただければと思います。それではまた。
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