「ああん」より「あはん」で歌う

こんにちは。京都のシンガーソングライター、太田まさあきです。いつも歌っていて、いつも何かしら意識したりしているのですが、この前あることに気づきました。録音を聴いてる時だったんですけどね。「あれ?俺ってしょぼいな」と。これまでマイクのせいにしてきたのですが、やはりそうでもない。そう、事実はあくまで残酷でした。僕はしょぼかったんです。

普通から脱却したい



歌い方が根本的に普通で、大きく口を開けようが、発音を意識しようが、普通なんです。どれだけ力を込めようが、何を想像しようが、普通なんです。リンゴが普通に木から落ちるように、僕の声は普通に口から出てたんです。そのリンゴを取るためにしゃがむのも、立ち上がるのも、食べ方も普通だったんです。普通って素晴らしい。

でもやっぱり普通だと限界があるんです。僕が普通にリンゴを食べてる姿を見て、どこの誰が興奮して見てくれるというのか。僕が普通にそこら辺を歩いていて、どこの誰が卒倒してくれるというのか。僕は普通から脱却すべく、リンゴの皮をむいたんです。中から出てきたのはリンゴ太郎ではなく、「あはん」でした。そう、リンゴ太郎ではなかったんです。

「ああん」と「あはん」、どちらが良い?



ついてきてますか?リンゴ太郎の話は終わりましたよ。これからいよいよ、「ああん」と「あはん」の違いについてです。この2つなら、どちらが良いでしょう。感じ方は人それぞれかと思いますが、やはり「ああん」だと味気がなく、「あはん」だとどこか面白みがありますね。もし誰かが「ああん、私のケーキ食べないでよ」とか言ってくるよりも、「あはん、私のケーキ食べないでよ」と言ってくる方が面白いです。これこそ「あはんの法則」であり、僕たちシンガーにとって重要な事柄です。

「あはん、私のケーキ食べないでよ」をさらに、あはん化させます。あはんの定理を用いて、「あはん、わはたはしひのほケへーキひたはべへなはいひでへよほ」となりました。これはどこかのおじいちゃんが入れ歯をなくしてしまった時に似ていますが、あくまであはん変化であることに留意ください。このあはん変化を歌詞に適用することで、僕たちシンガーの歌が劇的に変わるのです。

あはん化の効能



「ドはドーナツのド」をあはん化させます。あはんの定理を用いて、「ドほははドほーナはツふのほドほ」となりました。これを声に出して歌うと、すぐに周りから白い目で見られます。さらに息をより多く吐くため、結構しんどくもなります。これらをまとめると、以下のようになります。

  • 変な人に思われる
  • 歌いにくい
  • しんどい


あはん化することで、以上のような結果が得られました。ではこのあはん化は、無駄なのでしょうか。もう少し考えてみます。あはん化することで、歌うときに余計に息を使います。これは一見無駄に思えますが、しかしそれだけ音がはっきり出ることにもなります。マイケル・ジャクソンはこのあはんの法則を用いていたのではないかと思います。ただの「た」を「たは」と言っているように、聞こえなくも無いのです。

つまり、歌が良くなるわけです。僕も最近、あはんの法則を意識して歌うようにしていますが、なかなか声がはっきり出て、聴きやすくなったのではないかと思います。皆様もぜひ試してみてください。それでは、また。

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